40代直腸疾患(GIST-稀少がん)の超低位前方切除、一時人工肛門、人工肛門閉鎖後の排便障害を中心とするブログ

GISTとよばれる稀少がんを直腸に患った40代イクメンの稀少がん治療や育児や趣味を綴るもの

2018/9/27 直腸GIST摘出手術

バタバタしているうちに、随分ブログの更新を怠りましたが、私のGIST治療のその後を書きたいと思います。

 

前回ブログで千葉県内H病院での初診+術前検査を行ったことを書きました。

 

mainichidaikichi.hatenadiary.jp

 

その後、病院から電話があり、9/25入院、9/27手術ということに決定しました。想定される範囲で最速のタイミングでの手術ということで、準備が多少慌しかったのですが、「一刻も早くGISTを摘出できる」との嬉しい思いのほうが強く、「ラッキー!」という思いでいっぱいでした。

 

9/23に無事娘の運動会を見届け、9/24に千葉へ移動、9/25 10:00に無事入院手続きを終え、その日は積み残しの術前検査を終え、夕方、主治医(=執刀医)から手術説明を受けました。

説明の内容は大まかに下記の通り(説明の書類をなくしてしまいました…)。

・膀胱や肛門など基本的に残す方向で考えている。手術中残すのが無理だとなれば、その時は永久人工肛門・膀胱を増設する。ただし、肛門を温存した場合でも、一時人工肛門は増設する。

・手術は、経肛門内視鏡手術を併用する腹腔鏡下低位前方手術を予定しており、従来手術の半分の時間(8時間→4時間)で終えることができると考えている。この手術は本病院で300件以上の実績があり、世界でもトップクラスなので安心してもらっていい。

・入院期間は2~3週間を予定している。

・術中および術後に合併症を発症し、最悪死亡することもありうる。

 

私としては、説明してくださった主治医の先生にすべてお任せするつもりでしたので、特に物申すこともなったのですが、「私が一番大事に思っているのは『肛門を残すことではなく、GISTを確実に摘出する』ことなので、厳しいと思ったら遠慮なく永久人工肛門にしてください。」「手術時間も長くなっても頑張るので、丁寧な手術をお願いします」と、今考えてみれば大変失礼なお願いだけをして主治医説明を終えました。

 

入院後は絶食です。下剤も飲んでできるだけおなかを空っぽにします。

手術前日からは、点滴が始まり、おへその掃除を行い、手術に向け準備します。

 

手術当日は冷静に迎えましたが、1点だけ不安が…。「まだ、うんちが出る。すべて出しきれていない」。腸を空っぽにしないと手術できないと思い込んでいた私は恐る恐る看護師に「まだ便が残っているみたいなんですが…」

看護師さんは笑いながら「残ってても大丈夫なんですよぉ」って。あぁ、やっと最後の心配事も消えた(^^) これで心置きなく手術を受けられます。

 

手術着に着替え、9:00前に手術室に向かいます。不思議と緊張は全くありませんでした。自分が一番信頼できると考えた執刀医に手術をしてもらえることになったんですから、不安は一切ありません。

 

手術台で最後の本人確認をされて、麻酔を始められて、・・・、そして目が覚めました。第1声「今何時ですか?」の質問に、「12:30ですよ。」と。

早い、早すぎる。これはドラマとかでよく見る「開けてみたけど手をつけることができなかった」ってやつか?嫌な予感がし、「腫瘍取れなかったですか?」と質問しましたが、看護師さんは「いや、予定通り終わりましたよ」と。

ほっとしました。それにしても早い!4時間の予定と聞いていたのですが、結果的には2時間40分で手術完了とのこと。うーん、さすが!

少しゆっくりして、14:00には一般病棟に戻りました。それまでに付添の母は執刀医の説明を受けたとのことで、「手術は予定通り終了。2時間40分。出血量110ml、輸血なし。肛門・尿路温存、一時人工肛門増設」と簡潔な説明があったそう。

 

母はあまりに早い手術終了に気が抜けたらしく、15:00過ぎには「昨日眠れんかったし帰るわ。」と早々に帰っていったのでした。

 

痛み止めが効いているため、痛みもほとんどなく、看護師に許可を得たうえで、スマホを触り始め、LINEで方々に報告したり、ネットサーフィンしたりと、思いのほか元気な手術後でした。

 

体には心電計、酸素マスク、血圧計、酸素ミニター、フットマッサージ機、尿ドレーン、傷口ドレーンがついています。

 

21:00頃、執刀医の一人の若い先生が様子を見に来てくださり、手術についてドクターから手術の様子を伺うことができました。先生のおっしゃったことは、

・あっという間に終わったよ。

・普通の病院だったら8時間コースの手術なんだよ。

・お腹から3人、肛門から2人がアクセルする高度な手術で、お腹からだけだともっと広範囲に切除しないといけないから肛門を残せないかもしれない手術だったんだよ。

・今回はうまくいって、肛門括約筋も切らずに済んだ。だから機械縫合ができたんだよ。

・腫瘍が思ったより大きくてね。最初にあけたお腹の穴から出ずに、最後に穴を大きくしたんだよ。

・心配していた播種は見る限りなかったよ。

・うちの病院を選んでよかったね。明日から積極的に動いてもらうからね。

 

最後の言葉は本当にジーンときました。遠くてもこの病院に来て本当に良かった。患者仲間から「初発手術が一番大事」と口が酸っぱくなるほど言われてたことを守って本当に良かった。

その夜は興奮して、夜中の2:00くらいまで眠れなかったのでした。