40代直腸疾患(GIST-稀少がん)の超低位前方切除、一時人工肛門、人工肛門閉鎖後の排便障害を中心とするブログ

GISTとよばれる稀少がんを直腸に患った40代イクメンの稀少がん治療や育児や趣味を綴るもの

直腸GIST-最初の2か月を乗り越え、明るく歩き出すまで

前回の記事では「直腸GISTの疑い」と言われてからの苦悩の2か月間を取り上げました。

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今回は、その後どういうふうに明るい生活に戻ったかを記事にしたいと思います。

「時間」が気持ちを前向きにしてくれる

 まず、なにもしなくても「時間」が気持ちを前向きにしてくれました。これが人間の防衛本能ってやつなんでしょうか。「最期」というのを意識しながらもどこかその意識がかすんでいく。どうやら人間っていつまで落ち込んだままでは生きていけない生き物のようです。「人間の適応能力ってすごいなあ」と本当に感心しました。

ネオアジュバント開始後の検査で若干の腫瘍縮小を確認

 私のGIST治療は、腫瘍が巨大で、すぐには手術で腫瘍を摘出するにはあまりにリスクが大きいため、事前に抗がん剤グリベック)を服用し、腫瘍を小さくしてから手術をするという「ネオアジュバント」療法を行っています。
 ネオアジュバント開始後、4週目の通院の際、主治医に「次回6週目の通院の際にCT検査をしてほしい」と伝えました。主治医からは「まだ効果の確認には時期が早いと思いますよ。」と言われましたが、「患者の強い希望で」ということで、主治医に納得してもらいました。
  私が、ネオアジュバント開始後6週目でのCT検査を要望したのは、GIST専門医が集まった「GIST研究会」が「治療効果の判定は、治療開始後1、3、6ヵ月に実施するなど、投与初期にはより細かくフォロー・・・」というのを見ていたからです。GISTにはグリベックが効かないものもあり、効かない場合はリスク覚悟で早々の手術を行う必要があると考えていました。このあたりは、「患者も十分に自分の病気を勉強し、自分の望む治療を受ける」ことの重要性を強く感じました。
 CT検査の結果、治療開始前の腫瘍サイズから10%の縮小が判明しました。ネオアジュバント開始直後が一番腫瘍縮小を望めると考えており、内心では「20%の縮小がないかなぁ?」と考えていましたが、そこまで甘くはありませんでした。しかし、多少なりとも私のGISTにグリベックが効果があるとわかり、本当に安心しました。これが1つのターニングポイントだったと思います。

最大のターニングポイントー仲間と会う

 そして、最大のターニングポイントを迎えます。5月中旬リレーフォーライフ(RFL)というイベントに参加したことです。このイベントは「がん患者やそのご家族を支援するチャリティ活動」として全国的に行われているイベントです。「GISTERS」という私が参加している団体も各地でこのRFLに参加しており、このイベントに参加してきました。
 はじめて私と同じGISTを治療する方にお会いし、私より長い間GIST治療をされている方々がみなさん元気に参加されていました。その姿をみて、「GISTになっても普通に生活できるんだぁ」とほっと安心しました。「がん=悲劇」という認識からパーっと解放された感じでした。もちろんこれから苦労が多いと思いますが、とにかく「今を楽しむ」という考えに変わってきたような気がします。

次回、その後の変化に続きます。
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